“モノ”だけでなく“コト”にも、五感で触れて楽しんでもらいたい
CANALIZE meets Yohei Kakimoto | BLOOM&BRANCH

2017.07.01

――それはお店への信頼の証ですよね。ちなみに、トレンドと距離を置いたところで表現をされていますが、ファッションの流行について思うことはありますか。

「トレンドがないと洋服が売れないので否定はしません。僕は自分のやりたいことが固まっていて、その思いが強い人間なので、逆にトレンドを意識してものづくりをしている人たちの感覚は興味深いですね。ただ、ビジネスですから、売れて収益が上がることもそれはそれで大切だと思うんですけど、何も洋服にこだわらなくたっていいんじゃないかと思ったりもして……。僕は“トレンド”という言葉は使わず、近いところで“気分”という言葉を使っています。対外的な情報を察知せず、今着たいなと思える服です。だから、レディースのバイヤーには『本物であることと、今の気分に合ったもの』を買い付けるようにと話しているんです」

――その気分が知らず知らず、世のトレンドになっていることもありそうです。

「自然と情報は入ってきますが、把握しようとは思いません。僕らの表現したいことではないので、ある程度距離を置くようにしていますね。トレンドだからと取り入れていては、いつか売り上げだけが目的のセレクトショップになってしまいますから」

――今後、セレクトショップはどのようになっていくと思いますか?

「今はセレクトショップのオリジナルアイテムが売れないとよく耳にします。そこが前とは明らかに違うところです。それはつまり、お客様が安いモノだけを求めているわけではないということで、それに加え、いいモノを見極める力がついてきたということだと思うんです。結果、お客様はそれぞれの趣味嗜好を今よりもっと掘り下げていくようになるので、コンセプトが固まった顧客型のお店でなければ厳しい気がします」

――いわゆるライフスタイルショップの波も落ち着いてきました。

「ビジネスとして考えたとき、ある程度の立地で勝負する場合、洋服とうつわを比べるとうつわはどれだけ売ってもたいした利益にならないのは事実です。だから、見せかけでやっていたお店はすでにうつわを置いていません。トレンドでライフスタイルを謳うだけでは、ビジネスが成り立たないんですよ。そういうこともあって、もう一度、洋服をしっかりやっていこう、そこに特化してやっていこうというお店が増えていくんじゃないでしょうか」

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Photo_MURAKEN
Text_Yusuke Matsuyama

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