ドイツ国内の職人と共に守る伝統とクオリティ
CANALIZE meets A KIND OF GUISE

2017.07.10

――ドイツ国内でのものづくりにこだわっているそうですが、実際にブランドを始めて苦労したことはありますか?

「レザーはレザー、シャツはシャツ、スーツはスーツ……と、それぞれ昔ながらの職人さんとのやり取りになるんですけど、保守的なものづくりをしてきた人たちを相手に、自分たちの新しいデザインを理解してもらって、お互い気持ちよく一緒に作っていく仕組みを作り上げることは想像以上に大変なことでした。そこまで手間と時間を掛けてまで、ものづくりをしようとする人がなかなかいない中で『A KIND OF GUISE』のふたりはものすごく努力をしていて。そこが、きちんとお客様にも受け入れられている理由なんだと思います」

――実際にはどのように職人さんを見つけて、どのようなリクエストを出すんですか?

「そもそも『A KIND OF GUISE』が求めているようなものを、手作業で作っている工房自体の数がかなり限られているんです。その中から、もともとその人たちが作ってきたものと、自分たちの作りたいものが近い工房を探します。そしてとても重要なのが、人として合っているか、信頼できるか、信頼してもらえるかということ。実際作っている工程も大切なので、デザイナー自ら必ず制作の場所へ行って、人柄を含め、納得できる作り方をしているか確認してから、実際に協力し合っていくというのが基本です。逆に、素敵なものを作っている人に出会って、その職人さんとの出会いにインスパイアされて商品を作ることもあります」

――ドイツに限らずヨーロッパ諸国に職人さんはたくさんいると思うのですが、ドイツでつくるというコンセプトの背景にある思いは何なんでしょう?

「大量生産が進んだ結果、歴史あるものづくりをしていた工房が採算が合わず閉鎖してしまったり、高齢化で職人さんが次々とリタイアして閉鎖してしまったり……そういう様を目の当たりにしたので、ローカルの工房や職人さんをサポートしたいという気持ちがまずあります。それに品質管理の面でも、すぐに連絡が取れて、何かあってもすぐに飛んでいける自分たちの目が届く範囲で作ったほうが管理しやすいということもありますし、メリットの方が大きいと思いますよ。ただ、素材に関してはドイツだけにこだわっているわけではありません。例えば今回のコレクションは“イタリアのキャンプ”がテーマなので、イタリアやスイス、オーストリアなど近郊の素材を使っています。そのうえで、実際に作っていくのはドイツ国内で、というブランドのアイデンティティは守っていく形です」

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Photo_Camille Blake
Translation_Yuko Asanuma
Text_Aya Fujiwara

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