素材をアイデンティティに進化していくブランド、WISLOM
CANALIZE meets HIROSHI TOHNAI|WISLOM

2017.12.11

──各カテゴリーが成熟していく中で、新興ブランドが存在感を現すのはなかなかハードルが高いと思いますが、そのあたりはどうお考えですか?

「新しく始めるからには、『何のためにやるか?』が大切になってくると思います。僕は、僕が考える“いいモノ”を、身近にいる人たちに提供したいと考えました。WISLOMの服を1億人の人に見てもらって、1000万人に買ってもらいたいなんてことは、1mmも思ってなくて。まずは身近な人たちにわかってもらって、そこから口コミで広がっていけるレベルでいいかなって思っています。そのためには、僕らが提供する価値観を深いところまで知っていただきたく、時間を頂戴して試着してもらうことを大事にしています。追求した着心地のよさは、実際に着てもらわなければ味わえませんから」

──色や形は写真や文字で伝えられても、着心地のよさは難しいですよね。

「そうですね。人によっても感覚は違いますから、やはり実際に着てもらわなければ始まらなくて。そこから、1人でも2人でもWISLOMの価値を認めてくれる人を増やしていきたいんですよ」

──なにか、具体的な目標はありますか?

「特にはありません。目標を打ち立てて、そこから逆算していくのは経営的にすばらしいと思うのですが、このブランドはじっくり成長させていきたいんです。でも、“いいモノ”をアップデートしていきたいという思いは強いので、そういう意味では目標地点に限りはありません」

──今後のファッション業界は、どんなふうになっていくと思いますか?

「今以上に多様化が進むのではないでしょうか。何がいい、何が悪いという世界ではなくなって、都市部だけでなく地方でも個性的なショップやブランドが立ち上がって、大きなカルチャーといううねりは生まれることなく、それぞれで成り立ち、支え合っていくような状況になるのではないかと思っています」

──核となるのは、自分自身がいいと思えるのか、心地いいと思えるか、ということですね。

「そうですね。多種多様な価値観が受け入れられるようになって、個人のこだわりはますます濃くなる一方、ファッションに興味のない人はもっと興味をなくしていく。そうなれば周りを気にせずやったもの勝ち、楽しんだもの勝ちで、ブランドとしてはその楽しさにどれだけ人を巻き込めるかが問われることになるでしょうね」

Fin.

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Photo_MURAKEN
Text_HIROYUKI YOKOYAMA

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