フランスへの憧れが生み出した自分にしかできないものづくり
CANALIZE meets Eri Ristori|ADER.bijouxデザイナー・株式会社atelier W 代表取締役 英里・リストリ
—小さい頃のことを教えてください。
物心がついたときから、祖母が作ってくれた手作りの人形や乳母車などに囲まれて育ちました。祖母は、ラタン(籐)を編んだり人形を作ったりと物作りが得意で、私が小さい頃に遊んでいたラタンの乳母車や衣装かごなど、たくさんのものを作ってくれました。私はそれを見たり、一緒に作ったりするのが大好きでした。
小さい頃に乗馬を始めて、小学生の頃には全身の筋肉がバキバキになるほど鍛えられました。当時、桜新町に住んでいて、遊ぶのは小さい頃から馬事公苑。近く通ると馬の匂いのようなところで(笑)、馬が大好きな私にはぴったりの環境でした。週末はほとんど乗馬、それからピアノの練習に夢中になっていました。
部活はずっとアート系で。絵をかいたりモノを作ったりするのが好きで、子供の頃、粘土を手で捏ねて焼き物を作る授業が楽しくて、今でも心に残っています。粘土をこねて無心になれるのが心地よく、焼き物や彫刻など今でもまたやりたいと思ってます。
そのようなことで、何となく美術大学に行きたいと思ったこともありましたが、企業に就職することを意識して、一般大学に進学しました。
—大学ではどのような活動を?
法学部を卒業したのですが、勉強はほとんどせず、アルバイトとサークル活動にかかりきりになっていました。
イベント主催でお小遣い稼ぎをしていて朝帰りになることも多く、忙しくて授業に行けず代返を頼んだりする位でしたが、大学生活の後半は、それまでの生活をすっかり転換し、就職に向けて熱心に取り組みました。
大学3年生の時、アメリカに滞在して仕事をしたことは、とても貴重な経験になりました。
きっかけは、英語を話せないことへの敗北感から。周りには帰国子女が多く、みんなペラペラにしゃべれるのに、私はできなくて、プレゼンテーションの授業がうまくいかなたったんです。自分の非力さを感じ、それを克服したくて、イベントやクラブが好きだったので、アメリカへの強い興味にもそそられて、渡米を決めました。
アメリカでは、留学という形で勉強するよりも、働くことで自分を追い込むことができるようにして。5か月ほどホテルに住み込みで働いて、言葉を身に着け経験を積みました。
—卒業後、一般企業での就業を経て独立されたのですね。
大学卒業後は、IT系の企業で3年間ゼネラリストとしての仕事のやり方を経験しました。もともとファッションが好きで、何かしらファッションの仕事に関わっていたいと思っていたこともあり、アパレル系IT関連会社に転職し、そこで業務をしながらアパレルの人脈作りに1年程勤しみました。
その時に、「Velnica」というブランドに出会ったことが初めの転機でした。マンションの一室でスタートした頃だったのですが、凄く売れそうだと思い、“お給料無くてもやりたい”と、PRの仕事をやらせてもらって。今思えばかなり薄給だったけれど、そういうのを先行投資だと思うところがあって、厭わずやっているとブランドもみるみる知名度があがり、充実した日々を送りました。
英里・リストリ(えり りすとり)
パリのコスチュームジュエリーブランドでのデザイナーを経験、西洋美術史を学んだ後、2013年春夏コレクションよりコスチュームジュエリーブランド『ADER』(現在、『ADER.bijoux』に改称)を立ち上げる。ヨーロッパ各地で買い付けたヴィンテージやデッドストックのパーツに日本の職人技術が掛け合わさった、他にはない世界観が魅力。“毎日のファッションに気軽に取り入れることができるヴィンテージ”をコンセプトに、ヴィンテージ初心者にも簡単に取り入れられるアイテムを多数展開している。
ADER.bijoux HP:https//ader.jp
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